中央競馬【GI】有馬記念
有馬記念(ありまきねん)は、日本中央競馬会(JRA)が中山競馬場で施行する中央競馬の重賞競走(GI)である。
正賞は日本馬主協会連合会会長賞、中山馬主協会賞。
概要
1955年(昭和30年)まで、暮れの中山競馬場では中山大障害が最大の呼び物であったが、東京優駿(日本ダービー)などと比べ華やかさに欠けていたことから、当時の日本中央競馬会理事長であった有馬頼寧が中山競馬場の新スタンド竣工を機に「暮れの中山競馬場で日本ダービーに匹敵する大レースを」と提案。当時としては他に類を見ないファン投票で出走馬を選出する方式が採用され、1956年(昭和31年)に「中山グランプリ」の名称で創設された。
しかし、第1回中山グランプリの興奮も冷めやらぬ1957年(昭和32年)1月9日に創設者の有馬理事長が急逝したため、有馬の功績を称えて第2回から「有馬記念」に改称。以来、中央競馬の一年を締めくくるレースとして定着した。施行場は創設時より中山競馬場で変わっておらず、施行時期も12月下旬で定着している。
地方競馬所属馬は1995年(平成7年)から出走が可能になった。外国馬は2000年(平成12年)から2006年(平成18年)まで、当該年度のジャパンカップを優勝した馬のみに出走資格が与えられていた。2007年(平成19年)からは国際競走となり、外国馬の出走枠も6頭に増やされた。
競走条件
以下の内容は、2016年現在のもの。
- サラ系3歳以上(出走可能頭数:最大16頭)
- JRA所属馬(ファン投票選出馬、及びJRA選定馬)
- 地方競馬所属馬(JRA選定馬のみ)
- 外国調教馬(最大6頭まで、優先出走)
負担重量:定量(3歳55kg、4歳以上57kg、牝馬2kg減)
負担重量の変遷- 第1回:3歳54kg、4歳以上55kg(牝馬2kg減)
- 第2回 - 第9回、第29回 - 第45回:馬齢重量
- 第10回 - 第24回:3歳54kg、4歳56kg、5歳以上55kg(牝馬2kg減)
- 第25回 - 第28回:3歳55kg、4歳57kg、5歳以上56kg(牝馬2kg減)
出走馬の選定方法は以下の通り。
- 特別登録を行った馬のうちファン投票上位10頭、及び外国馬は優先出走できる。
- 上記以外のJRA所属馬・地方競馬所属馬は「通算収得賞金」+「過去1年間の収得賞金」+「過去2年間のGI競走における収得賞金」の総計が多い順に出走できる。
賞金
2016年(平成28年)の1着賞金は3億円で、以下2着1億2000万円、3着7500万円、4着4500万円、5着3000万円。
中央競馬で施行される競走では、ジャパンカップと同じく最高額の1着賞金が設定されている。