中央競馬【GI】菊花賞
菊花賞 (きっかしょう)は、日本中央競馬会 (JRA)が京都競馬場で施行する中央競馬の重賞競走 (GI)である。
競走名の『菊花』は菊の花の意味。菊はキク科キク属の多年草で、世界中に1万種以上あるといわれている。色や形は種類によって多岐に渡り、観賞用だけでなく食用としても用いられる。花言葉は「高貴」「高尚」。
正賞は内閣総理大臣賞、朝日新聞社賞、日本馬主協会連合会会長賞。
概要
イギリスの「セントレジャー」を範にとり、1938年に「京都農林省賞典四歳呼馬」の名称で創設された4歳 (現3歳)馬による重賞競走で、1948年より現名称となった。前後して創設された横濱農林省賞典四歳呼馬 (現:皐月賞)や東京優駿 (日本ダービー)とともに、日本のクラシック三冠競走を確立した。旧八大競走にも含まれている。
クラシック三冠競走の最終戦として行われ、皐月賞は「最も速い馬が勝つ」、東京優駿 (日本ダービー)は「最も運のある馬が勝つ」と呼ばれるのに対し、本競走はスピードとスタミナを兼ね備え、2度の坂越えと3000mの長丁場を克服することが求められることから「最も強い馬が勝つ」と称されている。最もスタミナのある優秀な繁殖馬を選定する観点から出走資格は「3歳牡馬・牝馬」とされ、せん馬 (去勢馬)は出走できない。
施行場は阪神競馬場で行われた1979年を除き、すべて京都競馬場で行われている。距離の3000mも第1回から変更されていない。
地方競馬所属馬は1995年より、外国産馬は2001年よりそれぞれ出走可能になったほか、2010年からは外国馬も出走可能な国際競走となった。
競走条件
以下の内容は、2016年現在のもの。
出走資格:サラ系3歳牡馬・牝馬 (出走可能頭数:最大18頭)
- JRA所属馬 (外国産馬含む、未勝利馬・未出走馬は除く)
- 地方競馬所属馬 (後述)
- 外国調教馬 (9頭まで、優先出走)
負担重量:馬齢 (牡57kg、牝55kg)
- 第1回・第2回は牡馬55kg、牝馬53kg。第3回 - 第6回は牡馬57kg、牝馬55.5kg。
出馬投票を行った馬のうち優先出走権 (後述)のある馬から優先して割り当て、その他の馬は収得賞金の総計が多い順に出走できる (残る1枠が複数の同収得金額馬だった場合は抽選で出走馬が決まる)。
優先出走権
出馬投票を行った外国調教馬は、優先出走できる。
JRA所属馬は、下表のトライアル競走で3着以内に入った馬に優先出走権が与えられる。
競走名 | 格・条件 | 競馬場 | 距離 |
---|---|---|---|
朝日杯セントライト記念 | GII | 中山競馬場 | 芝2200m |
神戸新聞杯 | GII | 阪神競馬場 | 芝2400m |
地方競馬所属馬は上記のトライアル競走で3着以内に入った馬のほか、桜花賞・皐月賞・優駿牝馬 (オークス)・東京優駿 (日本ダービー)で1着となった馬に優先出走が認められている。また、桜花賞・皐月賞・優駿牝馬 (オークス)・東京優駿 (日本ダービー)で2着となった地方競馬所属馬、およびNHKマイルカップで2着以内に入着した地方競馬所属馬にも出走資格が与えられる。
賞金
2016年の1着賞金は1億1500万円で、以下2着4600万円、3着2900万円、4着1700万円、5着1150万円。